US GAUGE

 

US GAUGE社:120年以上の歴史を持つ米国の圧力計測機器メーカー

1.会社概要

US GAUGE(U.S. Gauge)社は、米国の計測機器メーカーで、主に圧力計、温度計、ダイヤフラムシール、圧力トランスデューサーなどを提供しています。1904年に創業し、産業設備の運転管理や安全確保に欠かせない圧力・温度計測の分野で長い歴史を持つ企業です。

現在、US GAUGEは計測・検査機器などを手掛ける米国の大手企業AMETEK(アメテック)グループに属し、AMETEK Sensors, Test & Calibration(STC)部門のブランドとして事業を展開しています。

公式サイトでは、真空圧から最大23,000psiの圧力を測定する製品まで幅広い圧力計を紹介しています。製品の用途は、化学工業、石油・天然ガス、発電設備、鉱業、空調・冷凍設備、水処理設備など多岐にわたります。

US GAUGEの特徴は、単に圧力を表示する計器だけでなく、測定対象の流体や使用環境に応じた材料、接続方式、保護機構などを組み合わせ、さまざまな産業設備の要求に対応している点です。

公式サイト:
https://www.ametekusg.com/

会社概要:
https://www.ametekusg.com/about-us/aboutus

2.US GAUGE社の歴史

創業と初期の製品

US GAUGEは1904年、米国ペンシルベニア州セラースビルで創業しました。

創業当初の従業員は14人で、主力製品はブルドン管式圧力計でした。当時の産業界では、蒸気機関車、蒸気船、蒸気消防ポンプ、各種エンジンなど、圧力を利用する機械が広く使用されていました。

こうした機械では、内部の圧力を適切に把握することが、安全な運転や機器の故障防止に直結します。

圧力計は、機械内部の状態を外部から確認するための基本的な計測器です。US GAUGEは、この分野で製品を提供することにより、産業設備の発展とともに事業を拡大していきました。

AMETEKグループへの参入

US GAUGEは、その後、米国の計測機器産業の発展とともに製品群を拡充しました。

1940年代にはAMETEKグループの一員となり、圧力計測を中心とする事業基盤を強化していきました。

AMETEKは、産業用計測機器、電子機器、分析機器などを幅広く扱う企業です。同社の技術・販売基盤を活用することで、US GAUGEは従来型の機械式圧力計だけでなく、周辺機器や各種用途向けの計測製品を含む幅広い製品構成を展開するようになりました。

現在は、圧力計、温度計、ダイヤフラムシールなどをUS GAUGEブランドで提供する一方、電子式圧力センサーや圧力トランスミッターなどの製品群もAMETEKの計測機器事業を通じて展開しています。

なお、圧力トランスデューサーや一部の電子式計測製品は、AMETEKの関連ブランドであるPMT Productsなどが担っています。US GAUGEブランドの機械式計器と、グループ内の電子式計測機器を区別して理解することが重要です。

3.主力製品

US GAUGEの製品は、圧力計を中心に、温度計測機器や圧力計測を支える付属機器などで構成されています。

3-1.圧力計(Pressure Gauges)

圧力計は、気体や液体の圧力を測定する機器です。工場の配管、ポンプ、コンプレッサー、油圧装置、空調設備などで使用されます。

US GAUGEの代表的な製品分野には、次のようなものがあります。

  • 一般産業用圧力計
  • プロセス用圧力計
  • 液体封入式圧力計
  • 試験・検査用圧力計
  • 特殊用途向け圧力計
  • デジタル圧力計

圧力計には、目盛りと針で圧力を表示するアナログ式と、数値で表示するデジタル式があります。

アナログ式は、電源を必要とせず、現場で圧力を直感的に確認できる点が利点です。一方、デジタル式は、数値を読み取りやすく、用途によっては測定値をより細かく確認できます。

また、液体封入式圧力計は、ケース内部に液体を封入することで、振動による針の揺れを抑える用途などに適しています。

US GAUGEの製品には、真鍮、316系ステンレス鋼、モネル合金など、用途に応じた内部材料が使用されています。腐食性流体を扱う設備では、測定対象と接触する部分の材質を適切に選ぶことが重要です。

3-2.ブルドン管式圧力計

US GAUGEの歴史を理解するうえで重要なのが、ブルドン管式圧力計です。

ブルドン管式圧力計は、断面が扁平な金属管を曲げた構造を利用して圧力を測定します。

管の内部に圧力が加わると、管が変形して形状を変えようとします。この変位を機械的なリンク機構や歯車機構によって針の回転に変換し、目盛り上に圧力を表示します。

この方式の利点は、電気的なセンサーや外部電源を必要とせず、比較的シンプルな構造で圧力を表示できることです。

そのため、電源がない場所や、現場作業員が直接圧力を確認する必要がある設備でも利用できます。

ただし、測定範囲を超える過大圧力、長期間の振動、腐食、機械的な衝撃などによって、指示誤差や故障が発生する場合があります。

定期的な点検や校正を行い、適切な測定精度を維持することが必要です。

3-3.ダイヤフラムシール(Diaphragm Seals)

ダイヤフラムシールは、測定対象の流体と圧力計や圧力伝送器を直接接触させずに圧力を伝えるための機器です。

測定対象が腐食性、粘性、汚染性を持つ場合や、高温である場合などに使用されます。

ダイヤフラムと封入液などを利用して圧力を伝達することで、測定機器を流体から隔離します。

主な用途は次のとおりです。

  • 化学プラントの腐食性流体の測定
  • 食品・医薬品製造設備
  • 高温流体を扱う配管
  • 粘性の高い液体を扱う設備
  • 圧力計の内部に流体が侵入すると問題になる工程

US GAUGEでは、一般用途向けから特殊なプロセス向けまで、複数の形式のダイヤフラムシールを扱っています。

材質には、ステンレス鋼や耐食性合金などが使用されます。使用する流体、温度、圧力、接続方式に応じて適切な仕様を選定する必要があります。

3-4.温度計・バイメタル温度計

US GAUGEの製品群には、産業用温度計やバイメタル温度計も含まれます。

バイメタル温度計は、熱膨張率の異なる2種類の金属を組み合わせた部材が、温度変化によって変形する性質を利用する温度計です。

この変形を機械的な機構に伝えることで、温度を目盛り上に表示します。

電源を必要としない製品を構成できるため、配管、タンク、機械設備などの現場で温度を直接確認する用途に適しています。

また、温度計の感温部を保護するためのサーモウェル(Thermowell)も重要な製品です。

サーモウェルは、温度センサーを流体から保護し、設備を停止させずにセンサーを交換しやすくするために使用されます。ただし、実際の交換可否は、設備の構造や運転条件によって異なります。

3-5.圧力トランスデューサー・トランスミッター

圧力トランスデューサーや圧力トランスミッターは、圧力を電気信号に変換して出力する機器です。

機械式圧力計が現場で圧力を直接表示するのに対し、これらの機器は、測定した圧力を制御装置や監視システムへ送る用途に適しています。

例えば、圧力センサーが配管内の圧力を測定し、その信号をPLCへ入力すれば、圧力の監視、警報の発生、ポンプの制御などに利用できます。

AMETEKの関連製品群には、一般産業用の圧力トランスデューサーから、防爆用途や特殊な環境に対応する圧力トランスミッターまであります。

ただし、製品ごとに測定範囲、出力信号、電源電圧、電気的接続方式などが異なります。交換時には、これらの仕様を確認することが重要です。

製品情報:
https://www.ametekusg.com/products

4.FAとの関係

US GAUGEは、PLCやサーボモーターなどの制御機器を主力とするメーカーではありません。しかし、圧力や温度を測定する機器を通じて、FAやプロセスオートメーションを支えています。

FAでは、センサーから取得した情報をもとに、機械や設備の動作を制御します。

例えば、油圧プレスを考えてみましょう。

油圧ポンプが圧力を発生させ、その圧力によってシリンダーを動かします。このとき、圧力が不足すると加工力が不足し、過大になると機器の損傷や安全上の問題につながる可能性があります。

現場の圧力計で圧力を確認できれば、作業員は設備の状態を把握できます。

さらに、圧力トランスミッターをPLCに接続すれば、設定値を超えた場合に警報を出したり、ポンプの運転を調整したりする制御システムを構築できます。

同様に、空圧装置、冷凍・空調設備、化学プラント、ポンプ設備、水処理設備などでも、圧力計測は重要です。

US GAUGEの製品は、こうした設備の運転状態を把握するための計測機器として利用できます。

特に重要なのは、機械式計器と電子式計器の役割の違いです。

機械式圧力計は、現場で直接値を確認するために適しています。一方、電子式圧力トランスミッターは、制御盤や監視システムへ信号を送る用途に適しています。

両者を組み合わせれば、現場での目視確認と、遠隔監視・自動制御を両立できます。

ただし、機械式圧力計を設置しただけで、自動制御が可能になるわけではありません。自動制御には、必要に応じて電子式センサー、PLC、制御弁などを組み合わせる必要があります。

5.型番の見方と製品選定のポイント

US GAUGEの製品を選定する際には、メーカー名だけでなく、型番と仕様を確認する必要があります。

圧力計は、外観が似ていても、測定範囲、精度、接続ねじ、取付方向、内部材料などが異なる場合があります。

特に確認したい項目は、次のとおりです。

① 型番・シリーズ名

製品本体の文字盤やケース、銘板などに記載された型番を確認します。

US GAUGEには複数の製品シリーズがあるため、型番だけで判断せず、メーカーのカタログや仕様書と照合することが重要です。

② 測定範囲

測定範囲は、圧力計がどの程度の圧力を測定するための製品なのかを示します。

例えば、0~100psiの圧力計と0~1,000psiの圧力計では、使用できる圧力条件が異なります。

また、真空圧、ゲージ圧、絶対圧など、測定する圧力の種類にも注意が必要です。

③ 接続ねじ・取付方式

配管への接続ねじや取付位置が合わなければ、既設設備に取り付けられません。

米国製の計器では、NPTなどのインチ系ねじが使用される場合があります。日本国内で一般的なねじと外観が似ていても、互換性があるとは限りません。

ねじの規格、呼び径、取付方向などを確認してください。

④ 接液部の材質

測定対象が水、油、蒸気、腐食性薬品などのどれに該当するかによって、適切な材料は異なります。

例えば、一般的な流体で使用できる圧力計でも、強い腐食性を持つ流体では内部部品が損傷する可能性があります。

⑤ 精度・使用環境

圧力計には、製品ごとに精度や使用条件が定められています。

振動、温度、脈動圧力、腐食性雰囲気なども、製品選定に影響します。

なお、US GAUGEのすべての製品に共通する型番の読み解き規則があるとは限りません。型番の各文字や数字の意味については、該当するシリーズのカタログで確認するのが確実です。

6.中古市場・保守部品としてのポイント

FA機器や産業用計測機器の中古市場では、現在も稼働している設備の保守や、旧型機器の交換需要が重要です。

US GAUGEの製品についても、既設設備の保守用として中古品や未使用在庫品を探すケースが考えられます。

ただし、圧力計は単純に同じ外観の製品を取り付ければよいわけではありません。

交換品を選定する際には、次の点を確認する必要があります。

6-1.型番と仕様の一致

最も重要なのは、既設品と交換品の仕様が一致していることです。

測定範囲、接続ねじ、取付方向、接液部の材質、ケースの大きさなどを確認します。

同じメーカーの製品であっても、型番や仕様が異なれば、そのまま交換できるとは限りません。

6-2.経年劣化と校正

機械式圧力計は、長期間の使用によって内部機構が摩耗したり、指示値に誤差が生じたりする場合があります。

中古品では、外観がきれいでも、測定精度が維持されているとは限りません。

特に、圧力計が設備の安全管理や品質管理に関係する場合には、校正履歴や点検記録を確認することが重要です。

必要に応じて、適切な校正や性能確認を実施してから使用する必要があります。

6-3.廃番品・旧型品の調査

古い設備では、現在のカタログに掲載されていない圧力計が使われていることがあります。

この場合、銘板の型番、製造番号、測定範囲、接続寸法などの情報を記録し、メーカーの資料と照合することが有効です。

AMETEKの公式サイトには、製品資料や廃番製品に関する情報を確認するためのサポートページが用意されています。

公式サポート:
https://www.ametekusg.com/

なお、旧型品の代替機種が見つかった場合でも、接続寸法や測定範囲などが完全に一致するとは限りません。必要に応じて、メーカーや販売代理店に確認してください。

6-4.保守部品としての販売機会

US GAUGEの製品は、工場設備だけでなく、化学、エネルギー、水処理、空調、冷凍設備など、幅広い分野で使用されます。

そのため、既設設備の保守や修理に伴い、交換用計器の需要が発生する可能性があります。

中古品や長期保管品を取り扱う場合には、型番、仕様、状態、校正の有無などを明確にすることで、購入者が適切に判断しやすくなります。

特に、圧力計測機器は安全性にも関係するため、単に価格の安さだけでなく、仕様の適合性と測定性能を重視することが重要です。

7.まとめ

US GAUGEは、1904年に創業した米国の圧力・温度計測機器ブランドです。現在はAMETEKグループに属し、圧力計、ダイヤフラムシール、温度計、サーモウェルなどを中心に、幅広い産業分野へ製品を提供しています。

同社の製品は、PLCやサーボモーターのように機械を直接動かすものではありません。しかし、工場やプラントの圧力・温度を把握するための計測機器として、設備の運転管理、安全確保、保守に重要な役割を果たしています。

FAの分野では、現場で圧力を目視確認する機械式圧力計と、PLCなどへ測定信号を送る電子式圧力トランスミッターを使い分けることが大切です。

中古市場や保守部品の観点では、メーカー名や外観だけで判断せず、型番、測定範囲、接続規格、材質、精度、使用環境などを確認する必要があります。

長い歴史を持つUS GAUGEは、産業設備の状態を把握するための基礎的な計測技術を支えるブランドの一つといえるでしょう。

 

 

 

サプライチェーン情報

 

弊社の流通中古市場調査で、US GAUGE製の製品・部品は約3,000種類確認されています。

また互換・同等の製品・部品を供給している会社・ブランドは確認できませんでした。

 

上記のサプライチェーン情報は2026年 10月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。

 

 

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