MASTER LOCK
MASTER LOCK社の概要
1.会社概要
会社名: The Master Lock Company LLC
創業: 1921年
創業者: Harry Soref(ハリー・ソレフ)
本拠地: 米国ウィスコンシン州オーククリーク
親会社: Fortune Brands Innovations
主な事業: 南京錠、ダイヤル錠、電子錠、キーボックス、金庫、安全管理用ロックなど
MASTER LOCK社は、1921年に米国で創業したセキュリティ製品メーカーです。100年以上の歴史を持ち、一般家庭向けから商業施設、工場、物流施設などの業務用途まで、幅広い分野で施錠・安全管理のための製品を提供しています。
Master Lock
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同社の特徴は、単に鍵を製造するだけではなく、使用環境や防犯上の要求に応じて、機械式の南京錠から電子式のロック、産業用の安全管理機器まで製品群を拡大してきたことです。
日本では、マスターロックのブランド製品が「マスターロック・セントリー日本株式会社」のウェブサイトで紹介されています。南京錠や自転車用ロック、キーボックスに加え、法人向けのLOTO関連製品も取り扱っています。
マスターロック・セントリー日本株式会社
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公式サイト:
日本向けサイト:
2.MASTER LOCK社の歴史



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1921年:会社の創業
創業者のハリー・ソレフは、錠前の設計・製造に革新をもたらした発明家です。従来の錠前の構造を改良し、鋼板を積層して組み立てるラミネート構造の南京錠を開発しました。
この方式では、複数の鋼板を組み合わせることで、強度を確保しながら製造しやすい構造を実現できます。MASTER LOCK社は、この技術を重要な出発点として成長しました。
Master Lock
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1930年代:ダイヤル式南京錠の登場
1935年には、同社の歴史における重要な製品であるダイヤル式のコンビネーションロックが登場しました。
鍵を持ち歩かず、数字の組み合わせで施錠・解錠する仕組みは、学校のロッカー、スポーツ施設、事務所などで使いやすいものでした。こうした製品は、鍵の紛失を防ぎたいという需要に応えるものでした。
Master Lock
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1940~1970年代:量産と市場拡大
第二次世界大戦期には軍事関連の需要にも対応し、戦後は米国内で南京錠メーカーとしての地位を確立していきます。
1970年には、米国の企業グループであるAmerican Brandsが同社を買収しました。その後、親会社側の企業再編を経て、現在はFortune Brands Innovationsの傘下にあります。
エンサイクロペディア.com
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1980年代以降:用途の多様化
1982年には、使用者が暗証番号を変更できるリセット式コンビネーションロックを導入しました。その後も、旅行用ロック、キーボックス、チェーンロック、耐候性の高い南京錠など、用途別の製品を拡充しています。
Master Lock
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2010年代以降:電子化と安全管理
2015年にはBluetooth対応南京錠を発表し、スマートフォンなどを活用した施錠管理へと領域を広げました。
さらに、指紋認証を利用した製品や、法人向けの電子式ロック管理などにも取り組んでいます。近年は、2024年にLOTO関連のcLOTO製品を発表し、2026年にはEliteシリーズの南京錠を展開するなど、従来の機械式ロックを強化しつつ、安全管理分野でも製品を拡張しています。
Master Lock
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3.主力製品
MASTER LOCK社の製品は、用途から見ると大きく6つに分類できます。家庭向けの南京錠だけでなく、工場の安全対策や設備の管理に使われる製品がある点が重要です。
Padlocks & Security Products
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3-1.南京錠(Padlocks)



同社を代表する製品です。門扉、倉庫、工具箱、ロッカー、輸送用設備など、さまざまな場所の施錠に利用されます。
主な構造・種類は次のとおりです。
- ラミネート鋼製: 複数の鋼板を積層して作る構造です。
- 真鍮製: 腐食への配慮が必要な用途などで使われます。
- ソリッドボディ型: 一体的な金属ボディを持つ構造です。
- 高強度型: 強化シャックルや堅牢なボディを採用し、破壊への抵抗力を高めています。
- 耐候型: 屋外での使用を想定した製品です。
シャックルとは、南京錠上部のU字形の金属部分です。製品によって材質、太さ、長さ、露出範囲が異なり、取り付ける対象や必要な防犯性能に応じて選びます。
なお、頑丈な南京錠であっても、取り付け先の金具やチェーンが弱ければ十分な防犯性能を発揮できません。ロック本体と取り付け構造を一体として考える必要があります。
3-2.ダイヤル式・コンビネーションロック

鍵を持ち歩かず、数字の組み合わせで解錠する製品です。学校のロッカー、ジム、事務所、収納設備などに向いています。
使用者が番号を設定できるタイプでは、鍵の紛失や合鍵管理の手間を減らせます。ただし、暗証番号を忘れた場合の復旧方法は製品ごとに異なるため、取扱説明書を確認することが重要です。
3-3.キーボックス・ロックボックス

鍵を箱の中に収納し、暗証番号などで管理する製品です。
住宅管理、不動産、施設管理、工場の保守担当者間で鍵を受け渡す場合などに利用できます。複数の作業者が同じ設備にアクセスする環境では、鍵の受け渡しを効率化する手段になります。
3-4.チェーンロック・ケーブルロック

自転車、バイク、工具、輸送用機材などを固定するための製品です。対象物を支柱や固定金具に結び付けて施錠します。
チェーンやケーブルは、長さや柔軟性に優れる一方、切断に対する強さは材質、線径、構造によって異なります。用途に合った製品選択が欠かせません。
3-5.電子式・スマートロック



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Bluetooth対応南京錠や電子式ロックボックスなど、従来の鍵やダイヤルに電子技術を組み合わせた製品です。
製品によってはスマートフォンや管理ソフトウェアを使ったアクセス管理が可能です。鍵の受け渡しを減らし、誰がいつアクセスしたかを管理する仕組みを構築するうえで役立ちます。
ただし、利用できる機能や履歴管理の範囲はモデルやソフトウェアによって異なります。すべての電子錠が同じ管理機能を備えているわけではありません。
3-6.LOTO関連製品



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産業用途で特に注目したいのが、LOTO関連製品です。一般的な南京錠とは目的が異なり、設備の点検・修理中に予期しない起動やエネルギーの再投入が起きないようにするための安全管理に使います。
代表的な製品には、次のものがあります。
- 安全管理用の南京錠
- サーキットブレーカー用ロックアウト装置
- バルブ用ロックアウト装置
- ケーブル式ロックアウト装置
- 複数人で施錠するためのハスプ
- ロックアウト用キットや保管ステーション
日本向け公式サイトでも、これらの種類が掲載されています。
マスターロック・セントリー日本株式会社
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4.FA・産業機械との関係
MASTER LOCK社は、PLC、サーボモーター、インバーター、センサーなどを制御するFA機器メーカーではありません。しかし、工場設備を安全に保守するための周辺機器という観点では、重要な役割を持っています。
4-1.LOTOとは何か
LOTOは、Lockout / Tagout(ロックアウト・タグアウト) の略称です。
設備の保守や修理を行う際に、危険なエネルギーを遮断し、誤って再投入されないようにロックで固定するとともに、作業中であることを表示する安全管理手法です。
例えば、コンベヤーのモーターを修理する場合、停止ボタンを押しただけでは十分とは限りません。別の担当者が操作盤から再起動する可能性があるためです。
一般的な対策の流れは次のようになります。
1.設備を停止する
運転を停止し、対象設備を安全な状態にします。
2.エネルギーを遮断する
電気、空気圧、油圧、重力などの危険源を特定して隔離します。
3.ロックアウトする
遮断装置などをロックし、意図しない再投入を防止します。
4.表示・確認して作業する
作業中であることを表示し、残留エネルギーがないことなどを確認します。
このとき、MASTER LOCK社の南京錠やブレーカー用・バルブ用ロックアウト装置などが利用されます。
重要なのは、南京錠を付けるだけで安全が確保されるわけではないことです。エネルギー源の特定、適切な遮断、残留エネルギーの処理、無エネルギー状態の確認などを含めた手順が必要です。
4-2.どのような設備で使われるか
LOTO関連製品は、次のような設備の保守で利用されます。
- コンベヤーや搬送装置
- 工作機械や加工設備
- 産業用ロボット
- ポンプ、コンプレッサー
- 空気圧・油圧を利用する機械
- 配電盤、制御盤、ブレーカー
- 生産ラインの保守・点検設備
例えば、サーボモーターを交換する場合には、電源を遮断するだけでなく、軸の落下や機械の慣性、空圧・油圧などの危険も考慮しなければなりません。LOTOは、こうした設備保全を安全に行うための仕組みの一部です。
5.MASTER LOCK社の型番の見方
MASTER LOCK社の製品を中古市場や保守部品の観点から調査する際には、型番を正確に把握することが大切です。
同社の製品には、例えば次のような型番があります。
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型番例 |
製品の種類・特徴 |
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140D |
真鍮製南京錠 |
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1D |
ラミネート鋼製南京錠 |
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1500D |
ダイヤル式コンビネーションロック |
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5400D |
壁掛け式キーボックス |
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410RED |
赤色の安全管理用南京錠 |
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4400シリーズ |
Bluetooth対応南京錠のシリーズ |
これらは製品を理解するための代表例です。仕様や販売状況は変更される可能性があるため、実際の調達では公式カタログを確認してください。
Padlocks & Security Products
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FA機器の型番と同様に、MASTER LOCK社の製品でも、数字や英字だけで材質、寸法、機能のすべてを判断することはできません。
型番を調査する場合は、以下の情報を組み合わせると確実です。
- 製品本体に刻印された型番
- メーカー公式カタログの製品写真
- シャックルの寸法や材質
- 鍵式、ダイヤル式、電子式などのロック方式
- 使用環境や取り付け対象
- 取扱説明書に記載された製品仕様
特にLOTO製品は、一般の南京錠と外観が似ていても、用途や適合する遮断装置が異なる場合があります。外観だけで代替品を選ぶのは避けるべきです。
6.中古市場・保守部品でのポイント
MASTER LOCK社の製品は、一般的な機械部品とは異なり、使用済み製品を修理して再販売するよりも、セキュリティ性能や安全性を維持できるかどうかが重要になります。
6-1.中古品の評価
中古品を評価する際には、次の項目を確認します。
機械的な状態
シャックルの曲がりや摩耗、腐食、ロック機構の作動不良、ダイヤルの回転不良などを確認します。屋外で長期間使用された製品では、腐食や汚れが動作に影響している可能性があります。
鍵・暗証番号の管理
鍵の有無や本数、暗証番号の設定状態を確認します。管理方法が不明な場合には、購入後すぐに安全に使用できるとは限りません。
電子式製品の状態
Bluetooth対応製品では、電池、通信機能、対応アプリ、管理ソフトウェアのサポート状況なども確認対象になります。古い製品では、ハードウェアが正常でも、連携するソフトウェアの仕様変更によって機能が制限される可能性があります。
6-2.保守部品としての注意点
一般の南京錠は、寸法や取り付け条件が合えば代替候補を検討できます。しかし、産業用LOTO製品は安全管理に関係するため、単純な寸法互換だけで判断してはいけません。
例えば、ブレーカー用ロックアウト装置では、対象ブレーカーのメーカー、形状、操作レバーの寸法などが適合性に影響します。
また、工場の安全管理手順で特定のロックや鍵の管理方式が定められている場合、勝手に別製品へ変更すると運用上の問題が発生する可能性があります。
したがって、保守部品として調達する場合には、型番の一致、適合する設備、メーカーの仕様、現場の安全手順を確認することが重要です。
なお、LOTO製品を中古品として販売する場合は、ロックの作動確認だけでなく、製品の使用履歴や損傷の有無、安全用途に再使用できるかどうかも慎重に評価する必要があります。
7.今後の展望とまとめ
MASTER LOCK社は、1921年の創業以来、南京錠を中心としたセキュリティ製品を発展させてきました。現在は、機械式のロックに加えて、電子式ロック、スマートフォンを活用したアクセス管理、産業用LOTO製品などへ事業領域を広げています。
Master Lock
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同社の製品を理解するうえで、特に押さえておきたいポイントは3つあります。
- 南京錠の老舗メーカーであること。 ラミネート鋼製南京錠やダイヤル式ロックなど、長い歴史を持つ製品群が特徴です。
- 電子化が進んでいること。 Bluetooth対応製品など、従来の物理的な施錠にデジタル技術を組み合わせています。
- 工場の安全管理にも関係すること。 LOTO製品は、FA設備の保守・点検時に、予期しない起動やエネルギーの再投入を防止するための安全管理に利用されます。
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サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、
MASTER LOCK製の製品・部品は約5,000種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している会社・ブランドは確認できませんでした。
上記のサプライチェーン情報は2026年 10月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。
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