DELTA TAU DATA SYS

 

DELTA TAU DATA SYSTEMS, INC. の概要

1. 会社の基本情報

DELTA TAU DATA SYSTEMS, INC.(以下デルタ・タウ社)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州チャッツワース(Chatsworth, California)に本社を構えていた企業で、高性能なモーションコントロール(精密運動制御)システムを専門とするメーカーです。創業は1976年とされ、当初は小規模なエンジニアリング会社でしたが、独自のモーションコントロール技術を武器に急成長し、半導体製造装置、工作機械、ロボット、医療機器、研究機関向けの精密制御分野で高い評価を得てきました。

2015年には日本の**オムロン株式会社(OMRON Corporation**に買収され、現在は「OMRON Delta Tau」としてオムロングループの一員となっています。


2. 事業領域と製品群

デルタ・タウ社の事業は一貫して 「多軸・高精度モーションコントロール」 に特化していました。特徴的な製品群を以下に示します。

(1) プログラマブル多軸モーションコントローラ

  • 代表製品は PMACProgrammable Multi-Axis Controller)シリーズ
  • 最大で数十軸のサーボモーターやステッピングモーターを同時に制御可能。
  • ユーザープログラムにより柔軟な制御ロジックを構築でき、カスタマイズ性に優れる。

(2) サーボアンプ・ドライブ

  • 高速応答性を重視したサーボアンプを提供し、半導体製造装置や高精度工作機械で利用。
  • 位置決め・速度制御・力制御を一体で実現。

(3) ソフトウェア開発環境

  • PEWIN32/Pro2 などの開発ツールを提供。
  • ユーザは制御プログラムの作成、デバッグ、パラメータ調整を効率的に行える。

(4) ネットワーク・フィールドバス対応

  • EtherCATPower PMAC EthernetRTEXなど、産業用高速通信に対応。
  • 装置全体を分散制御できるアーキテクチャを構築。

3. 技術的特徴

デルタ・タウ社のモーションコントローラは、他社製品に比べて以下のような強みを持っていました。

  1. 超多軸制御
    • 産業機器によっては10軸以上を同時に制御する必要がありますが、PMACは最大256軸以上の制御を実現できました。
  2. ナノメートル精度
    • 半導体製造装置や精密加工機に求められるナノメートル単位の位置決めを実現。
  3. 高いカスタマイズ性
    • ユーザーが独自の制御アルゴリズムを記述できるため、研究機関や先端装置メーカーに好まれました。
  4. リアルタイム制御性能
    • 独自のハードウェア設計と高速演算処理により、ミリ秒以下の制御周期で多軸制御が可能。

4. 主な市場と応用分野

デルタ・タウ社の製品は、精密かつ複雑な動作を必要とする産業分野で広く導入されました。

  • 半導体製造装置:リソグラフィー装置、ウェハー搬送システム、エッチング装置など。
  • 工作機械:五軸マシニングセンタ、レーザー加工機、CNC旋盤。
  • ロボット工学:多関節ロボット、医療用ロボット、研究用試作機。
  • 科学研究設備:加速器や望遠鏡など、精密制御を必要とする研究装置。
  • 印刷・包装機械:高速・高精度な同期制御を必要とする分野。

5. オムロンによる買収と統合

2015年、オムロンはデルタ・タウ社を買収し、モーションコントロール分野の技術を自社のオートメーション事業に取り込みました。

  • オムロンは従来、PLC(シーケンサ)やセンサなど制御機器で強みを持っていましたが、高度な多軸モーション制御技術では課題がありました。
  • デルタ・タウのPMAC技術を取り込むことで、半導体製造装置や精密機械分野に強く進出できるようになりました。
  • 買収後は「OMRON Delta Tau」としてブランドを残しつつ、オムロンの制御機器ラインナップと融合して販売されています。

6. 企業文化と評価

デルタ・タウ社は創業当初からエンジニアリング志向の強い企業であり、「高度な制御を必要とする顧客に対して、最適解を技術で提供する」という姿勢を貫いていました。顧客の要望に合わせて製品を柔軟にカスタマイズすることを得意とし、研究者やエンジニアからの信頼は厚かったといわれます。

また、オムロン傘下となった後も、独自の開発拠点を保持し続け、米国での先端制御技術の研究開発を担っています。


7. 近年の動向

現在の「OMRON Delta Tau」は以下のような領域で進化を続けています。

  • AIと組み合わせたモーション制御:従来の数値制御に加え、AIを用いた自律最適化へ。
  • IoT連携EtherCATOPC UAなど、スマートファクトリー対応の通信プロトコルに対応。
  • 半導体・エレクトロニクス産業への特化:高精度リソグラフィーや3D実装装置などに採用。
  • 省エネ・環境配慮型制御:エネルギー効率を考慮したモーション制御アルゴリズムを開発。

8. まとめ

デルタ・タウ・データ・システムズ社は、1976年創業以来、40年以上にわたり「高精度・多軸モーションコントロール」の分野で世界をリードしてきた企業です。代表製品「PMAC」は、産業界や研究機関における複雑な運動制御を可能にし、半導体製造装置や精密機械に不可欠な存在となりました。

2015年以降はオムロングループの一員として活動しており、その技術は今も「OMRON Delta Tau」として発展し続けています。すなわち、デルタ・タウは単なる「制御機器メーカー」ではなく、**「精密制御技術を通じて産業の進化を支える頭脳的存在」**といえるでしょう。

 

 

 

サプライチェーン情報

 

弊社の流通中古市場調査で、DELTA TAU DATA SYS製の製品・部品は約400種類確認されています。

また互換・同等の製品・部品を供給している会社・ブランドは確認できませんでした。

 

上記のサプライチェーン情報は2025 01月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。

 

 

コメント

このブログの人気の投稿

RELIANCE ELECTRIC

DATEL

SERSA

掲載会社一覧

DEUBLIN