カシオ CASIO
カシオ計算機株式会社(CASIO)とは
概要
カシオ計算機株式会社(CASIO Computer Co., Ltd.)は、日本を代表する電機メーカーのひとつで、主に時計、電卓、電子辞書、楽器、デジタルカメラ、産業機器などの製造・販売を行っています。特に「G-SHOCK」などの耐衝撃腕時計や、初のパーソナル電卓などで知られ、**「創造 貢献(Creativity
and Contribution)」**を企業理念として、独創的でユーザー志向の高い製品を数多く世に送り出してきました。
沿革と創業精神
創業と初期の成功
カシオの創業は1946年。創業者の樫尾忠雄氏とその3人の弟(樫尾俊雄、和雄、幸雄)の兄弟が東京都で「樫尾製作所」を設立したのが始まりです。戦後まもない日本で、**指で押すボタン式の電卓(14-B)**を1957年に開発し、世界初の完全電動式リレー電卓として商品化。これが現在の電卓市場の礎を築きました。
同年、社名を「カシオ計算機株式会社」として法人化。以降、電子計算機のパイオニアとして急成長していきます。
主な事業領域
カシオは多角的な事業展開をしていますが、特に以下の4つの柱が有名です。
1. 時計(Timepieces)
- G-SHOCK:1983年に誕生した耐衝撃腕時計。落としても壊れない頑丈さが最大の特徴で、世界中のアウトドア・ミリタリー・ファッション層から支持されています。
- BABY-G、PRO TREK、EDIFICE、OCEANUSなど、多様なサブブランドを展開。
- GPS、Bluetooth、ソーラー駆動などの先進技術を積極採用。
- 「MADE IN JAPAN」品質とグローバルデザインの融合が強み。
カシオは、日本の時計メーカーの中でもとりわけ「テクノロジー × タフネス」の路線を確立し、スイス製とは異なる価値軸で世界に通用するブランドを築きました。
2. 電卓(Calculators)
- 世界初のパーソナル電卓を1957年に商品化。
- 学校用、ビジネス用、金融用、建築用など、多彩なモデル展開。
- 教育機関と連携したSTEM教育支援にも積極的。
- 太陽電池やカラー表示など環境対応や機能性も高い。
日本のみならず、発展途上国を含む世界中で圧倒的な普及率を誇る製品群です。
3. 電子辞書(EX-word)
- 1990年代以降、紙辞書のデジタル化をリード。
- 小学生〜大学受験生、社会人、語学学習者まで幅広い層に対応。
- 音声再生・辞書データの拡張・手書き認識機能などが特徴。
- 近年はスマホとの競合が課題となっているが、学習特化型端末として一定のニーズを維持。
4. 電子楽器(Musical Instruments)
- **電子キーボード(Casiotone、Privia、Celvianoなど)**を展開。
- 入門者向けからステージ用まで多様なラインナップ。
- 1980年代には家庭用ミニシンセのパイオニアとしても人気を博す。
- 音源技術や操作性に優れ、教育現場や趣味層で根強い需要。
技術とイノベーション
カシオの強みは、常にユーザー視点から「誰もが使える革新」を追求してきたことにあります。以下はその代表例です。
1. 耐衝撃技術(G-SHOCK)
開発者の伊部菊雄氏が「落としても壊れない時計」を目指し、**10年寿命・10気圧防水・10メートル落下耐性(トリプル10)**を目標に開発。100以上の試作を経て1983年に完成。
2. デジタル技術の応用
- 早期からLSI(大規模集積回路)や液晶表示技術に取り組み、これを時計・電卓・辞書に応用。
- 電子楽器ではAHL音源やAiR音源などを開発し、リアルな音質を追求。
- スマートウォッチやIoT連携製品にも挑戦。
3. 環境対応
- ソーラー駆動、バッテリー長寿命、軽量設計など、環境配慮型製品が多い。
- 工場の省エネ運営やリサイクル活動にも力を入れている。
経営理念と社会貢献
カシオの基本理念は「創造 貢献(Creativity and Contribution)」です。
- 創造性のある製品を通じて社会に役立つこと
- 手ごろな価格で多くの人に価値を届けること
が創業当時からの企業精神として継承されています。
教育支援
- 学校向け電卓・辞書・楽器の提供
- STEM教育、音楽教育支援のグローバル展開
社会的取り組み
- 災害時の物資支援
- ユーザー向けイベント(G-SHOCKファンイベントなど)
海外展開とブランド戦略
カシオは早くから海外市場に進出し、現在では世界100カ国以上に製品を供給しています。
- G-SHOCKは特にアジア・北米・欧州で高い人気
- 電卓は教育用ツールとして新興国市場でも定番
- ブランドの差別化戦略により、価格競争に巻き込まれにくい独自ポジションを確立
デジタル時代と課題
市場の変化:
- スマートフォンの普及で電子辞書やデジカメ市場が縮小。
- スマートウォッチとの競合によって時計市場も変化。
カシオの対応:
- G-SHOCKにBluetooth連携やセンサー機能を搭載し、差別化。
- 教育向け製品に特化した機能(文科省準拠など)でスマホとの差別化。
- ビジネスソリューション(業務端末・電子レジなど)にも進出。
近年の動向と今後
- 2021年:創業75周年。G-SHOCKの累計出荷台数が1億本を突破。
- 2023年以降:DX・IoTを視野に入れた「スマートカシオ」構想を展開。
- **中長期的には、**B2CからB2Bへの事業多角化、デジタルとリアルを融合した製品開発に注力。
まとめ
カシオは、単なる家電メーカーではなく、「人々の生活に寄り添う独創技術で社会に貢献する」企業です。電卓から始まり、G-SHOCKや電子辞書、電子楽器に至るまで、「誰もやらないことに挑戦する」姿勢が常に根底にあるのが最大の魅力です。
今後も、教育・環境・デジタル社会に貢献する新たな製品を創造し続けることでしょう。
G-SHOCKの開発は、1980年代初頭に**「絶対に壊れない腕時計を作りたい」という一人の技術者の情熱から始まりました。その中心人物が、カシオの技術者である伊部菊雄(いべ・きくお)氏**です。以下にその「裏話」とも言える開発ストーリーをご紹介します。
■ 発端:愛用の腕時計の破損
G-SHOCKの物語は、伊部氏が父親からプレゼントされた腕時計を、誤って落として壊してしまったことから始まります。
「たった1回落としただけで壊れる腕時計って、本当に道具と呼べるのか?」
そう考えた伊部氏は、「どんな状況でも壊れない腕時計」の開発に挑むことを決意します。
■ トリプル10コンセプトの誕生
伊部氏は以下の3つの条件を満たす時計を目指しました:
- 10メートルの高さから落としても壊れない(耐衝撃性)
- 10気圧防水(日常生活+アウトドアでも安心)
- 10年の電池寿命(長寿命)
この「トリプル10」コンセプトが、G-SHOCKの基礎哲学になります。
■ 開発地獄:「落としては壊れる」の連続
当時、時計は精密機器であり、「衝撃に弱いのが当たり前」でした。伊部氏は新たに社内に小さな開発チーム(後に「プロジェクトチーム・タフ」)を立ち上げ、毎日時計を落として壊すという試行錯誤を続けました。
- 衝撃でムーブメント(時計の心臓部)が壊れる
- ガラスが割れる
- ケースが変形する
試作品は200個を超えたと言われています。
■ ブレイクスルー:「中空構造」の発見
ある日、伊部氏は公園で子どもがゴムボールで遊んでいる様子にヒントを得ます。
「中が空洞になっていれば、外側が衝撃を吸収するのでは?」
これがG-SHOCKの最大の技術的特徴である**中空構造(空間サスペンション)**の着想でした。
- ムーブメントをケース内部で「浮かせる」構造
- ゴムの緩衝材(ウレタンなど)で包み込むことで、衝撃を伝えない
- ケース形状にも凹凸を持たせ、地面に直接ガラス面が当たらない工夫を施す
こうして、「時計を宙に浮かせる」という常識外れのアイディアが実現に近づいていきます。
■ G-SHOCK誕生と冷たい市場の反応
1983年、初代G-SHOCK「DW-5000C」がついに発売。
- 外観は当時の時計としては異様に大きくゴツい
- ミリタリー感のあるデザイン
- 完全実用主義
ところが、日本国内では全く売れなかったのです。
「重い」「大きすぎる」「デザインが武骨すぎる」
⇒ 百貨店ではほぼ取り扱われず
■ 救世主はニューヨークのスケーターたち
G-SHOCKが本当の意味でブレイクしたのは、アメリカ市場でした。
- スケーターやストリート系若者の間で、「壊れない時計」として口コミが広がる
- 特にスケートボード中にG-SHOCKをトラックで轢いても壊れなかったという実話が伝説に
- MTVでも紹介され、カルチャーアイコン化
この成功が逆輸入される形で、日本でも1990年代にファッション時計として再評価されます。
■ 進化し続けるG-SHOCK
G-SHOCKは今や「耐衝撃時計」の枠を超え、以下のような進化を遂げています:
- ソーラー充電(Tough Solar)
- 電波時計(マルチバンド6)
- Bluetooth連携
- 高度計・気圧計・温度計・GPSなどのセンサー搭載モデル(RANGEMAN、FROGMANなど)
- フルメタルモデルやカスタム限定品
さらに、プロの消防士、警察、ミリタリー、登山家、アスリートなどの現場でも愛用されており、単なるファッションアイテムではない「実用性と信頼性」を備えた時計となっています。
■ 開発者の言葉(伊部菊雄)
「壊れることを前提にしていたものを、壊れないものにしたいと思った。ただそれだけでした。」
「G-SHOCKは完成ではなく、進化し続けることが使命。」
まとめ:G-SHOCKが生んだ“常識破りの革新”
G-SHOCKは、「腕時計は壊れやすい」という当時の常識を根底から覆したプロダクトです。開発者の執念、子どもの遊びから得たヒント、世界から評価され逆輸入される成功──そのすべてが、G-SHOCKというブランドに今なお宿っています。
カシオはこれを単なる一製品としてでなく、「ユーザーと共に育てるカルチャー」として大切にしています。
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サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、 CASIO製の製品・部品は約 160種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している会社・ブランドは確認できませんでした。
上記のサプライチェーン情報は2025年 06月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。
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