BEIJER ELECTRONICS
BEIJER ELECTRONICS(ベイジャー・エレクトロニクス)社について
1. 概要
**BEIJER ELECTRONICS AB(ベイジャー・エレクトロニクス)**は、**スウェーデンのマルメ市(Malmö)**に本社を置く、産業用HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)および産業オートメーションソリューションのグローバルサプライヤーです。1981年に設立されて以来、産業用通信、制御、表示技術を中核とし、スマートマニュファクチャリングやIIoT(産業用IoT)時代に対応した技術を世界中に提供しています。
BEIJERは、柔軟性の高い製品群と、他社製PLCやネットワークとの高い互換性を特徴とし、機械メーカー(OEM)、エンジニアリング会社、工場ユーザーなどから高い評価を得ています。
2. 歴史と発展
設立と成長(1981年~)
BEIJER ELECTRONICSは1981年、スウェーデンで電子機器メーカーとして設立。当初は主に北欧市場をターゲットとし、産業制御用の表示機器や簡易制御端末の開発に取り組みました。
1990年代には、**HMI製品(タッチパネル付き操作表示器)**の開発を本格化。2000年代以降、世界市場を意識した製品設計にシフトし、多言語対応やマルチプロトコル通信機能を搭載した製品で国際展開を進めました。
M&A戦略と事業拡張
BEIJERは、複数の戦略的買収を通じてグローバルに拠点を拡大してきました。
· 2005年:台湾の「Korenix Technology(産業用通信機器メーカー)」を買収
· 2008年:アメリカの「QSI Corporation(HMI製品メーカー)」を買収
· 2010年:ドイツの「Westermo Teleindustri(産業ネットワーク機器)」をグループに編入
· 2019年:中国・韓国市場での拡販を強化するため現地法人を設立
これにより、HMI × 通信 × 制御という産業オートメーションの3本柱を自社内で統合的に開発できる体制を構築しました。
3. 主な製品と技術
① HMI(Human Machine Interface)
BEIJERの代表的製品分野であり、以下の特徴があります:
· iX Developerシリーズ:多機能HMIソフトウェアと連携
· X2シリーズ:堅牢なアルミ筐体・IP65対応・高解像度タッチディスプレイ搭載
· マルチプロトコル対応(Mitsubishi、Siemens、Rockwell、Modbusなど)
· Web HMI、スマートフォン連携も可能
BEIJERのHMIは特に「オープン性」と「デザイン性」が高く評価されており、産業デザイナーからも好まれています。
② 産業用ネットワーク・通信機器
KorenixやWestermoの技術をベースに、以下のような通信インフラ製品も提供しています:
· 産業用イーサネットスイッチ(PoE対応、冗長化機能付き)
· シリアル・イーサネットゲートウェイ
· 無線LAN、セルラー通信モジュール
· 高EMC耐性・広温度範囲対応のフィールド機器
これらの製品は、製造業、交通インフラ(鉄道、道路)、エネルギー設備(水力・風力発電所)などで導入実績があります。
③ 制御製品・IIoTプラットフォーム
· コンパクトPLC(OEM向け小規模制御装置)
· クラウド連携型データロガー(MQTT、OPC UA対応)
· iXソフトウェアによる遠隔監視・制御
· CODESYSを利用した統合制御ソリューション
4. 技術と特徴
オープンな通信環境
BEIJERの最大の強みは「あらゆるPLC、通信規格との接続性の高さ」です。
たとえばiX HMIソフトウェアでは、以下のような通信ドライバが標準対応しています:
· Siemens S7 / Mitsubishi Q/Lシリーズ / Omron / Schneider / Allen-Bradley / Modbus / OPC UA / MQTT など
これにより、機器メーカーが異なる環境でも、統一されたHMI・通信基盤でのシステム構築が可能です。
デザイン性と操作性
· iX Developerソフトウェアにより、スタイリッシュで直感的なUIが作成可能
· スマートフォンのような滑らかなグラフィック操作
· 高精細なアイコン・アニメーション・タッチジェスチャ対応
産業用でありながら「洗練されたユーザー体験(UX)」を重視した設計思想が特徴です。
5. 業界での役割と評価
BEIJERは、規模としてはABBやSiemensといった巨大企業に比べると中堅に位置しますが、柔軟性と先進性に富んだ製品開発によって、機械装置メーカーやエンジニアリング企業から高い評価を得ています。
特に、以下のような場面で選ばれることが多いです:
· OEM装置のカスタマイズ性を高めたい
· 異種ベンダー間の統合制御を行いたい
· コンパクトで高機能なHMIを導入したい
· 将来的にIoT・クラウド連携を見据えた拡張性がほしい
また、海洋・風力・太陽光発電施設、食品加工機械、スマートファクトリー構築など、さまざまな業種に製品が応用されています。
6. 今後の展望
BEIJER ELECTRONICSは、以下のテーマで今後の成長戦略を展開しています:
· IIoT(産業IoT)対応製品の拡充:クラウド連携、リモートメンテナンス、エッジ処理対応
· 産業セキュリティの強化:OTネットワークの堅牢化、ファイアウォール内蔵スイッチ
· カーボンニュートラル対応支援:エネルギーモニタリング、効率的な設備制御
· APAC市場への拡大:日本、中国、韓国、東南アジアでの販売体制強化
BEIJER製品と他社製品との互換性
1. HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)
BEIJERのHMI製品は、以下の他社製PLCとの通信に対応しています:
· 三菱電機:FX、Q、Lシリーズ
· オムロン:CP、CJ、CS、NXシリーズ
· シーメンス:S7-200、S7-300、S7-400、S7-1200、S7-1500
· シュナイダーエレクトリック:Modiconシリーズ
· ロックウェル・オートメーション:MicroLogix、CompactLogix、ControlLogix
· キーエンス:KVシリーズ
· 富士電機:MICREX-SXシリーズ
· 横河電機:FA-M3シリーズ
これらの互換性により、既存の制御システムへのBEIJER製品の導入が容易になります。
2. 通信プロトコル
BEIJERの製品は、以下の主要な通信プロトコルに対応しています:
· Modbus RTU/TCP
· EtherNet/IP
· PROFINET
· CANopen
· DeviceNet
· OPC UA
· MQTT
これにより、さまざまな産業用ネットワークとの接続が可能です。
製品シリーズと互換性の概要
BEIJER製品シリーズ | 対応PLCメーカー | 対応通信プロトコル |
X2シリーズ | 三菱電機、オムロン、シーメンス、シュナイダー、ロックウェル、キーエンス、富士電機、横河電機 | Modbus RTU/TCP、EtherNet/IP、PROFINET、CANopen、DeviceNet、OPC UA、MQTT |
iXシリーズ | 同上 | 同上 |
Eシリーズ | 三菱電機、オムロン、シーメンス、シュナイダー、ロックウェル | Modbus RTU/TCP、EtherNet/IP、PROFINET |
BEIJER ELECTRONICSの製品は、他社製PLCや産業用ネットワーク機器との高い互換性を持ち、既存のシステムへの導入が容易です。また、幅広い通信プロトコルに対応しており、さまざまな産業用ネットワークとの接続が可能です。これにより、柔軟で拡張性の高い制御システムの構築が可能となります。
詳細な互換性情報や特定の製品に関するご質問がございましたら、BEIJER ELECTRONICSの公式ウェブサイトや製品マニュアルをご参照いただくか、直接お問い合わせください。
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サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、BEIJER ELECTRONICS製の製品・部品は約1,200種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している主な会社は以下のとおりです。
QSI 約60種類確
CIMREX 約5種類確
LAUER SYSTEME 約5種類確
HITECH 約5種類確
BRODERSEN CONTROLS 約100種類確
KORENIX USA 約5種類確
上記のサプライチェーン情報は2024年 05月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。
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