MULBERRY
■ 1. 会社概要
Mulberry(マルベリー)は、1971年にイギリスで創業された高級レザーブランドです。本社はロンドンにあり、英国伝統のクラフトマンシップを基盤としたバッグ・革製品で知られています。
創業者はRoger Saulで、当初はベルトやアクセサリーの製造からスタートしました。その後、レザーバッグに事業を拡大し、英国を代表するラグジュアリーブランドの一つへと成長しています。
■ 2. ブランドの特徴とポジション
Mulberryは、いわゆる「超高級(エルメス級)」ではなく、「手の届くラグジュアリー(Accessible Luxury)」に位置付けられます。
競合としては以下が挙げられます:
- Coach
- Michael Kors
- Kate Spade
ただしMulberryは「英国製」「職人製造」を強く打ち出しており、アメリカ系ブランドとの差別化に成功しています。
■ 3. 主力製品
主力はレザー製品、特にハンドバッグです。
代表的モデル:
- Bayswater(ベイズウォーター)
- Alexa(アレクサ)
- Amberley(アンバリー)
これらは英国らしいクラシックなデザインと耐久性の高さが特徴です。
また、以下も展開:
- 財布・小物
- メンズバッグ
- アパレル(比率は低い)
■ 4. 製造と品質戦略
Mulberryの大きな特徴は、英国国内製造を維持している点です。
主な製造拠点:
- サマセット州
自社工場で職人が製造することで:
- 高品質維持
- ブランド価値の向上
- トレーサビリティ確保
を実現しています。
これは多くのブランドがアジア生産に依存する中で、非常に差別化された戦略です。
■ 5. サステナビリティへの取り組み
近年Mulberryは環境対応を強化しています。
主な施策:
- レザーのトレーサビリティ確保
- カーボンニュートラル目標
- 修理サービス(長期使用前提)
「長く使える製品」を前提とした設計思想は、ESGの観点でも評価されています。
■ 6. 経営の変遷と課題
Mulberryは過去に戦略のブレで苦戦しています。
● 問題点(過去)
- 高級化しすぎて顧客離れ
- 価格帯の急上昇
- ブランドアイデンティティの混乱
● 現在の方向性
- 「英国製×適正価格」への回帰
- 定番商品の強化
- 直販(D2C)比率の拡大
■ 7. 販売チャネル
Mulberryは以下のチャネルで展開しています:
- 直営店(欧州・アジア)
- 百貨店
- EC(オンライン)
特にEC強化が進んでおり、デジタル戦略は今後の成長の鍵となっています。
■ 8. 市場での立ち位置(実務視点)
実務的に見るとMulberryは以下のような特徴があります:
● 強み
- ブランドストーリーが明確(英国製)
- 高品質(修理可能・長寿命)
- 中価格帯で手が届く
● 弱み
- ブランド認知が地域差あり(アジアで弱い)
- ファッション性でイタリア勢に劣る場合あり
- 景気敏感(ラグジュアリー全般)
■ 9. 日本市場での評価
日本では以下のポジションです:
- 「知る人ぞ知る英国ブランド」
- 百貨店中心の販売
- コアファンはいるが大衆認知は限定的
そのため、LVMH傘下ブランドのような圧倒的知名度はありません。
■ 10. 今後の注目ポイント
今後のMulberryを見る上で重要なのは:
- ブランドの一貫性維持
- アジア市場の開拓
- ECと直販強化
- サステナブル戦略の実行力
特に「高級すぎず安すぎない」というポジションを維持できるかが重要です。
■ まとめ
Mulberryは、英国の伝統と職人技術を核としたレザーブランドであり、「手の届くラグジュアリー」という独自ポジションを確立しています。
一方で、ブランド戦略の揺れや市場競争の激化により、安定成長には課題も抱えています。
実務的に見ると、「ブランド力 × 製造哲学 ×価格帯」のバランスをどう維持するかが、この企業の将来を左右する重要なポイントと言えるでしょう。
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サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、MULBERRY製の製品・部品は約7,000種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している会社・ブランドは確認できませんでした。
上記のサプライチェーン情報は2026年 03月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。
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