ERI
ERICO International Corporation(通称
ERI社)について
※ご指定の「ERI社」は、一般的に産業界で“ERI”と略称されることの多い ERICO
International Corporation(現 nVent ERICO)を指すケースが多いため、本稿では同社について詳述します。別のERI社をご希望の場合はご指示ください。
1. 会社概要と沿革
ERICO International Corporationは、電気設備向けの接地(グラウンディング)、雷保護、サージ保護、配線支持システムなどを専門とする老舗メーカーである。創業は20世紀初頭で、電力インフラの発展とともに成長してきた企業である。
同社は長年にわたり独立企業として世界展開してきたが、2015年に米国の電気機器大手である Pentair に買収され、その後2018年に電気部門が分社化されて誕生した
nVent の一部門となった。現在は「nVent ERICO」ブランドとして事業展開している。
2. 主力製品分野
ERICO社の強みは、電気設備の「安全性」「信頼性」「耐雷性」を支える基盤技術にある。
(1)接地システム(Grounding & Bonding)
同社の代名詞ともいえるのが「CADWELD(キャドウェルド)」接続技術である。これは発熱溶接(exothermic welding)を用いた恒久的な接続方式で、導体同士を分子レベルで一体化させるため、ボルト締結や圧着に比べて低抵抗かつ高信頼な接続を実現する。
発電所、変電所、石油化学プラント、鉄道設備など、重要インフラで広く採用されている。
(2)雷保護システム(Lightning Protection)
落雷対策として、避雷針、ダウンコンダクター、接地極、等電位ボンディング部材などを総合的に提供している。建築物の外部雷保護だけでなく、内部設備のサージ対策と組み合わせたトータルソリューションが特徴である。
特に石油・ガスプラントやデータセンターなど、高信頼性が求められる分野で評価が高い。
(3)サージ保護デバイス(SPD)
制御盤、通信設備、計装機器向けのサージ保護装置も主力製品群の一つである。雷サージや開閉サージからPLC、DCS、通信回線を保護する製品を多数ラインナップしている。
産業用途向けに耐久性・交換性・モジュール性を重視した設計がなされている点が特徴である。
(4)ケーブルトレイ・支持金具
CADDYブランドとして知られる支持金具、吊りボルト固定具、レールシステムなども展開している。施工性向上と作業時間短縮を重視した製品設計が強みで、欧米の建設現場で高いシェアを持つ。
3. 技術的特徴
ERICO製品の特徴は以下の点に集約される。
- 長期信頼性重視設計
- 規格適合(UL、IEC、IEEE等)
- インフラ用途を前提とした耐久設計
- 設計支援ツール・計算サポートの充実
単なる部品供給ではなく、「設計思想」まで含めた提案型メーカーである点が、他の部材メーカーとの違いである。
4. 主な採用分野
- 発電所(火力・水力・原子力・再エネ)
- 変電所
- 鉄道インフラ
- 石油・ガス・化学プラント
- データセンター
- 商業ビル・高層建築
特に接地・雷対策が重要な高リスク設備で強い。
5. グローバル展開
ERICOは北米を中心に欧州、アジア太平洋、中東などへ展開している。現在はnVentグループの一部門として、世界100カ国以上に販売網を持つ。
日本国内では商社経由での取り扱いが中心で、直接法人というより輸入販売の形態が多い。
6. 競合企業
主な競合には以下が挙げられる。
- ABB(雷保護・SPD分野)
- DEHN(ドイツの雷保護専門メーカー)
- OBO Bettermann
- Hubbell
その中でもERICOは「発熱溶接接続」という独自技術で差別化している。
7. 企業としての位置付け
ERICOは“派手な最終製品メーカー”ではないが、インフラの根幹を支える縁の下の力持ち的存在である。電気事故の多くは接地不良やサージ対策不足に起因するため、同社製品は安全設計の要とも言える。
とくにプラント・重電分野の保全・改修に携わる技術者にとっては、非常に馴染みのあるブランドである。
![]()
サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、ERI製の製品・部品は約6,000種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している会社・ブランドは確認できませんでした。
上記のサプライチェーン情報は2026年月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。
コメント
コメントを投稿