NECON
NECONは、正式名称を「New Era Controls Co. W.L.L.」といい、2005年に設立された産業制御システム(ICS)やオートメーション技術を中心とするエンジニアリング企業です。中東、とくにカタールの石油・ガス、インフラ、公共設備分野で存在感を持つ企業として知られています。
この会社の特徴は、単なる制御盤メーカーではなく、「システムインテグレーター」として活動している点です。つまり、PLCやSCADA、計装機器、電力設備、ネットワーク、サイバーセキュリティまでを統合し、巨大プラント全体を動かす仕組みを構築する企業なのです。
NECONは特に、カタールの国家プロジェクトに深く関わってきました。石油・ガス分野では Qatar Petroleum(現
QatarEnergy)関連案件、水処理や公共インフラでは Kahramaa(カタール電力・水公社)や Ashghal(公共事業庁)向けのプロジェクトを数多く手掛けています。
中東では、巨大プラントの安定運転が国家経済に直結します。そのため、制御システムには非常に高い信頼性が求められます。NECONはその要求に応えるため、以下のような分野を総合的に扱っています。
- PLC/DCS制御
- SCADA監視システム
- 電気制御盤設計
- 計装システム
- 産業ネットワーク
- ICSサイバーセキュリティ
- 工場DX(デジタル化)
- IoT統合
- 保守・ライフサイクルサポート
特に最近注目されているのが、ICSサイバーセキュリティ分野です。
工場や発電所の制御システムは、以前は外部ネットワークから隔離されていました。しかし近年はIoT化やリモート監視が進み、サイバー攻撃の危険性が急激に高まっています。
NECONはこの分野で早期から取り組みを進め、石油・ガス設備向けのICS防御システムを導入してきました。
これは普通のITセキュリティとは異なります。
例えば、Windowsサーバーなら再起動できますが、石油プラントのDCSは簡単に止められません。24時間365日稼働し続ける必要があります。
そのため、
- ネットワーク分離
- ホワイトリスト制御
- 異常通信監視
- OT専用ファイアウォール
- 制御機器脆弱性管理
など、工場特有の技術が必要になります。
NECONは、こうしたOT(Operational
Technology)分野を得意としている点が強みです。
また、NECONは「ターンキー方式」の案件を多く扱っています。これは、設計から調達、施工、試運転、保守まで一括で請け負う方式です。
つまり顧客側は、
「この設備を自動化したい」
と依頼すれば、NECONが全体をまとめて構築します。
この方式は中東で特に重要です。なぜなら、多国籍メーカーの機器が混在するためです。
例えば、
- Siemens
- Schneider Electric
- Rockwell Automation
- ABB
- Emerson
- Honeywell
など、複数メーカーの機器を統合する必要があります。
NECONのようなシステムインテグレーターは、それらを一つのシステムとして成立させる“橋渡し役”なのです。
さらに、NECONは「デジタル化(Digitalization)」にも力を入れています。近年の工場では、単なる自動制御だけでなく、
- データ収集
- AI解析
- 予知保全
- エネルギー最適化
- 遠隔監視
などが重要になっています。
NECONは、これらを「Industrial IT」として提供しています。
これは、日本でいう「スマートファクトリー化」に近い考え方です。
特に中東では、水処理や石油精製設備が巨大であるため、AIによる異常予測や保全最適化の需要が非常に高まっています。
企業規模としては、世界最大級のメーカーというわけではありません。しかし、地域密着型の高度エンジニアリング企業として高い評価を受けており、2018年にはカタールのSME(中小企業)ランキングで上位評価を受けています。
NECONのような企業を見ると、現代のFA業界が単なる「制御盤製作」から、
- IT
- ネットワーク
- セキュリティ
- データ分析
- AI
- クラウド
まで含む総合技術産業へ変化していることがよく分かります。
特に今後は、
「制御できる」だけではなく、
「安全に接続できる」
「データを活用できる」
「AIで予測できる」
ことが重要になります。
NECONは、まさにその流れを象徴する中東型オートメーション企業の一つと言えるでしょう。
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サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、NECON製の製品・部品は約6,000種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している会社・ブランドは確認できませんでした。
上記のサプライチェーン情報は2026年 05月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。
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