オムロン
企業情報
オムロン株式会社(OMRON Corporation)は、日本を代表する電機メーカーであり、
特にファクトリーオートメーション(FA)分野において世界的に高い評価を受けています。
本社は京都市下京区にあり、1933年に立石一真氏によって創業され、
1948年に株式会社化されました。
・FA分野での主力事業
オムロンは複数の事業領域を持ちますが、中でも主力となるのが「制御機器・FAシステム事業」です。この分野では、センサ、スイッチ、リレー、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)、モーションコントローラ、サーボモータ、ロボティクス製品、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)など、工場自動化に必要な幅広い製品を提供しています。
とりわけ、オムロンの強みは「センシング&コントロール+Think」戦略にあります。これは、単に情報を検出・制御するだけでなく、そこに「知能(Think)」を加えることで、より高度な自動化・最適化を実現するというコンセプトです。この方針のもと、AIやIoT、エッジコンピューティング技術を積極的に活用したスマートファクトリーソリューションを展開しています。
・製造現場の革新:i-Automation!
オムロンが掲げる「i-Automation!」は、同社のFA戦略の中核をなすビジョンです。このコンセプトは以下の3つの「i」から構成されています。
integrated(統合) ? 設備制御と情報技術の統合によるスマート化
intelligent(知能化) ? AI・機械学習による自己最適化機能の導入
interactive(協調) ? 人と機械が協調して働く仕組みの実現
これにより、従来の自動化からさらに進化した「自律型生産ライン」の構築を支援しており、製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に大きく貢献しています。
・主な製品とソリューション
ーセンサ:フォトセンサ、近接センサ、温度センサなど、ラインの状態を正確に検出する ための各種製品
ーPLC(プログラマブルコントローラ):「NXシリーズ」「CP1シリーズ」など、小型から大規模ラインまで対応可能なラインナップ
ーモーション&ドライブ:サーボモータ、インバータ、モーションコントローラなど高精度な動作制御機器
ー視覚検査・画像処理装置:AIを活用した検査システム(FHシリーズなど)による不良品検出・品質管理
ー協働ロボット:人と同じ空間で作業できるロボットにより、工程の柔軟化と安全性を両立
また、これらを統合した生産ラインの一元制御や、データ収集・分析までを含めたトータルソリューションを提供できる点がオムロンの大きな差別化要素です。
・グローバル展開と研究開発体制
オムロンは世界約120カ国以上で事業を展開しており、FA関連の製品とサービスはグローバルでも高いシェアを持ちます。特に中国・東南アジア・ヨーロッパ・アメリカでは、地域ごとの需要に応じた製品展開を行い、現地企業との協業も積極的に進めています。
また、R&Dにも力を入れており、日本国内の「オムロンイノベーションラボ」や海外の開発拠点を通じて、先端技術の実用化を加速しています。大学やスタートアップとの連携も行い、AI・ロボティクス・5G・サステナビリティなど、次世代製造業に不可欠な技術領域で先手を打っています。
・SDGsとサステナビリティ
オムロンは、FAを通じた「持続可能な社会づくり」にも注力しています。たとえば、省エネ型の制御システム開発や、設備の故障予兆検知による廃棄削減、生産効率向上によるCO2排出量の抑制など、製品の機能自体が環境・社会への貢献を果たしています。
さらに、人的資本経営にも注目しており、多様性を尊重した働き方改革や、製造現場の安全確保、人材の継続的なスキルアップを推進。これらの取り組みは、FA技術だけでなく、企業全体としての競争力強化にも寄与しています。
・今後の展望
オムロンは今後、さらに「スマート&サステナブル」な社会の実現に向け、製造業における「自律進化型FA」の開発・普及を進めていく方針です。人手不足、エネルギー制約、品質確保といった現代の課題に対して、より高度なソリューションを提供することで、産業の未来に新しい価値を創出し続ける存在としての地位を強化しています。
・まとめ
オムロンはFA分野を軸に、センサからAIまでを統合するトータルソリューションプロバイダーとして、日本国内のみならず世界の製造業を支えています。「人と機械の協調」「自律的な生産現場」「持続可能な未来」をキーワードに、今後も技術革新を牽引していくことが期待される企業です。
また、AIやIoTといった先端技術を活用したスマートファクトリー構築にも積極的です。例えば、設備の予兆保全や品質検査の自動化、省エネルギー化など、持続可能な生産現場づくりにも注力しています。
オムロンは世界120カ国以上で事業を展開しており、グローバルなニーズに応じた製品開発とソリューション提案を行っています。製造業が直面する人手不足や省エネの課題に対し、技術で応える姿勢が多くの企業から信頼を得ています。
これからの製造業にとって、“自動化”は不可欠でオムロンのFA技術は、その中核を担う存在として、ますます注目されることでしょう。
サプライチェーン情報
弊社の流通中古市場調査で、オムロン製の製品・部品は約60,000種類確認されています。
また互換・同等の製品・部品を供給している主な会社は以下のとおりです。
STI 約2,100種類
OMRON MICROSCAN 約2,500種類
IDM CONTROLS 約70種類
DELTA TAU DATA SYS 約40種類
TECHNO GR OPTIC SENSORS 約10種類
上記のサプライチェーン情報は2025年04月に調査した流通在庫データをベースにしていますので日時の経過によって変動いたします。
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