NVF
1. 会社概要・成り立ち NVF 社は、もともと「 National Vulcanized Fibre Company (全国硫化繊維会社)」として設立された米国の製造企業で、「 vulcanized fibre (硫化繊維)」と呼ばれるセルロース系ラミネート材を主力製品としました。 本社はデラウェア州ヨークリン( Yorklyn, Delaware, USA )に拠点を持ち、複数の生産工場を米国およびカナダに展開していました。 同社は 1922 年1月1日に、複数の企業(例: American Vulcanized Fiber Company 、 National Fibre and Insulation Company 、 Keystone Fiber Company )を統合して成立したものです。 後に「 NVF Company 」と社名を短縮し、製品ポートフォリオの多様化を図りました。 2. 主力製品・技術特徴 「硫化繊維( vulcanized fibre )」とは、古くから紙・繊維を亜鉛塩(例えば塩化亜鉛)などで処理・加圧・加熱して成形したラミネート材で、「プラスチックの先駆け」的素材とも言えます。 NVF 社の製品は “material of a million uses” (百万用途の素材)と呼ばれ、かばん材、スーツケース、絶縁材料、配線ボード、軍用燃料タンク、鉄道信号部材など多岐に渡りました。 たとえば、当時の広告では販売促進目的に「銃を撃っても貫通しないスーツケース」というデモンストレーションまで用いられたとの記事があります。 材料としての優位点として「軽量」「強靭」「耐電・耐熱性に優れる」「腐食・割れに強い」といった特性が挙げられています。例えば、電気・電子用途において回路基板や絶縁体として使われていたという記録があります。 3. 事業展開・歴史のハイライト 初期から拡大 起源は 19 世紀後期、ペンシルベニア州ケネット・スクエア( Kennett Square )およびデラウェア州ヨークリンにおける紙・繊維加工工場にさかのぼります。 1900 年頃には、兄弟経営のマーシャル家( Marshal...